代表取締役社長 村上 義憲の写真

株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、この度、第74期(2024年4月1日から2025年3月31日まで)を終了いたしましたので、その営業のご報告をお届けするにあたり、ご挨拶申し上げます。
第74期の業績につきましては、デジタル領域の拡大と新しい事業領域の開発に取り組んだ結果、インターネット広告が順調に増加したほか、新しい事業領域への取り組みとして運営している『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』につきましても安定した売上を確保し、人流活発化やインバウンドを背景に、展示会・集客イベント・屋外広告を受注したこともあって、当社グループの総売上高は前年を上回る結果となりました。第74期につきましては、賃上げによる人件費の増加のほか、新しい事業へ取り組んだ事業経費の計上があり、販売費及び一般管理費が前年を上回りましたが、営業外収益として新しい事業等に対する助成金収入があり、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益におきましても前年を上回る結果となりました。

今年4月からセーラー広告株式会社第8代目の社長に就任いたしました。その責務の重大さを考えますと、誠に身の引き締まる思いがいたします。就任にあたり、今期の社内スローガンとして「存在感を示せ」を掲げました。「存在感」とは、ただ目立つことだけを指すのではありません。それは、「お客様にとっては、まずセーラー広告に相談してみようと思ってもらえる頼もしさ」「社会や地域にとっては、セーラー広告がいると面白くなりそうだと期待される積極性」「業界に対しては、セーラー広告の動きが気になると注目される独自性」「社員同士に対しては、あなたがいるからチームが成立すると互いに認め合う結束力」であり、こうした信頼や貢献をとおして、自分たちの価値を周囲に確信してもらうことが「存在感を示す」真の意味であると考えております。私たちが目指している『マーケティングデザイン』を実践するうえでも、この存在感の考えが根本にあります。お客様が抱える課題や未来を一緒に描き、満足以上の喜びを提供することで、「セーラー広告だから頼れる」「セーラー広告がいるから前に進める」と思ってもらえる、その過程こそが「存在感を示す」ことの本質だと考えております。仕事における責任を果たし、存在感を示す先には、新たな可能性や信頼、そして私たちのさらなる成長が待っています。お客様にとって頼れる存在になることで、次のビジネスチャンスが生まれます。地域や社会から「セーラー広告がいてくれて助かる」と思っていただければ、新たな繋がりやプロジェクトが広がります。社内でも社員同士が互いを高め合い、結束力が増していきます。そして、成果を生み出すためには大きな挑戦が不可欠です。失敗を恐れて行動を起こさなければ、せっかくの成長のチャンスを逃してしまいます。挑戦の中で発生した失敗を学びに変え、そこからさらに上を目指す姿勢こそが、組織と個人の成長エンジンになると信じています。今期のスローガン「存在感を示せ」は、社員一人ひとりがこうした仕事の本質を改めて見つめ、周囲に対して「セーラー広告だからこそ生まれる価値」を形にするための合言葉であり、恐れず挑み、結果に一喜一憂するのではなく、すべてを糧として進化し続ける姿勢で、企業価値のさらなる向上を成し遂げたいと思っております。

株主の皆様におかれましては、今後ともなお一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2025年6月

代表取締役社長 香川 裕史