3分で身につくプロの文章力【実践編】

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文章に「文才」は要りません

文章は「文才」がなければうまくは書けない、と思っていませんか。
高度な創作性が求められるものを除いて、ウェブサイトやブログなどで日常的に書く文章は、
ちょっとしたコツを身につけるだけで驚くほど上達します。

いい文章を書くために必要なのことは二つだけ。

  • 内容を明確に伝える(理解しやすい)
  • 簡潔に書く(読みやすい)

以上です。
特別な才能がなくても、いい文章は書けます。
コツをお伝えします。

一文を短く

一文が長い(句点のない)文章は、読み手の思考に切れ間を与えないので、
けっきょくなにが言いたいのかがわかりづらくなります。
特に「が」「しかし」「で」は、文を転回させるのに便利で、安易に使いがちなので要注意です。

「~が、~で、~が、~が」と一文を長く話す人よりも、
「~です。~ました。~でした。」と短く言い切りながら話す人から、
より強い説得力を感じるものです。
慣れないうちは文章をひととおり書いたあとでいいので、
なるべく句点(。)を入れられないか検討しましょう。

結論は初めに

企画書や提案書などのビジネスライティングでは、
結論を最初に示すのが鉄則です。
ウェブサイトも同じで、伝えたい結論を最優先で書きましょう。
「理由 → 結論」ではなく「結論 → 理由」という文の流れを意識てください。

結論を最初に書こうと意識すると、
自然とムダのない文章が書けるようになります。
さらに、文章全体がわかりやすくなるだけでなく、
ななめ読みや拾い読みがしやすくなる(冒頭に注目すればよいため)、
というメリットも生まれます。

「など」「思います」禁止

あいまいな表現が多い文章からは、歯切れのよさやリズムが感じられません。
説得力も弱くなってしまいます。迂回した表現や「思います」はなるべく使わず
ハキハキとした文章を心がけましょう。

「など」も要注意です。「そのほか」「余地」「可能性」を表すのに安易に使いがちですが、
不要なケースがほとんどです。英語の文章で考えると、
頻繁に「etc.」や「and so on」が出てくるのがおかしいように、
「など」をつける必要が本当にあるかよく考えて使ってください。

受身表現をしない

「~される」という表現を受動態(受け身)といいます。
「使われています → 使っています」「作られる → 作る」と、

受動態を能動態に変えることで、文章があとずさりではなく前傾姿勢になり、
論旨が読み手にはっきりと伝わるようになります。

読点を、適切な位置に

読点(、)は「息つぎ」の位置に入れるのが自然です。
読点がたくさん打たれた文章からは、
ひっきりなしに息つぎをしているような印象を受けてしまいます。
読点は息つぎが必要な場所だけ、と意識しましょう。

読点の別の効果として、「主語と述語の対応関係をはっきりさせる」というものがあります。
たとえば「彼は不愉快に感じて出口に向かった彼女を呼び止めた」という文章では、
彼が不愉快に感じた(から呼び止めた)のか、
彼女が不愉快に感じた(から出口に向かった)のかがわかりません。
「彼は不愉快に感じて、出口に向かった彼女を呼び止めた」と読点を打つことで、
「不愉快に感じた」のは「彼」であることを明らかにできます。

接続詞を少なく

接続詞は文を接続する語で、
「および」「または」「しかし」「そして」「なお」「だから」「あるいは」などがあります。
頻繁に用いると、文がダラダラとつづいている印象を受けます。
接続詞をなるべく使わないようにすると、文章全体がすっきりします。

文の途中で出てくる「および」や「または」は、
「と」「や」「、」でつないであげるとスマート。
書き終わった後、なくても意味がつながる接続詞は削っていきましょう。

ひらがなを多く

漢字が多すぎる文章からは、仰々(ぎょうぎょう)しさ、
かた苦しさを感じます。本や雑誌などの紙媒体でも、
むずかしい漢字はひらがなにする傾向があり(このことを「ひらく」といいます)、
ウェブサイトの文章もそれにならって、ひらがなを多めにするように心がけましょう。

固有名詞、四字熟語、慣用句、漢字でなければ雰囲気が伝わらない言葉は、
漢字のままでかまいません。これらのなかでも難解な漢字には、
カッコ書きで読みがなを振るのが親切です。
新聞や雑誌などに掲載されている広告文を見てください。
ボディコピーには、意識してひらがなが使われているのがわかります。

推敲は必ず

推敲とは、文章を何度もに直しブラッシュアップしていくことです。
できればプリントアウトして推敲してください。
画面では気づかなかったものが見えてくるはずです。
上記にあるポイントを意識しながら見直しましょう。

必ずと言っていいほど、直したい箇所が見つかります。
推敲するほど文章が洗練されていくのがわかり、
書くのが楽しくなります

write by
セーラー広告・東京支社
石田 亨 toru ishita
クリエイティブディレクター/コピーライター
コピーライター歴22年。企業の社長や役員、 学生、
タレントなど200を超える取材・コピーライティングを経験。
現在は企業ブランディングを得意とし HP、各種広告、SNS広告などを手掛けている。